2016年1月5日火曜日

ドローした選択肢から取り捨てするメカニクス

タイトルどおりなのですが、ドローした選択肢から取り捨てするメカニクスについて考えてみます。数多くのボードゲームに採用されているメカニクスで、プレイヤーに選択肢を与えるのは、いかにもボードゲームらしい要素と言えると思います。

まずドローとは、山札や場にある駒等を自分のものにする動作のことです。カードゲームで例えると分かり易いのですが、3枚カードをドローしたといえば、手札に3枚加えたていいう意味です。
今回考えているのは、ドローした後に選択肢を与えるメカニクスです。
手札には5枚までしか持てないけれど、ドローは何枚でも可能で何枚ドローしたカードの中きら必要なカードを選べることが、このメカニクスの肝です。


自由度を拡げる複数枚ドローと取り捨て選択


ドローしたカードから必要なカードだけを選択出来るメカニクスは、プレイヤーに考える要素を与え、選択したカードが後々のゲーム展開で正解だったか分かるため、選択のジレンマを生み出します。
ボードゲームには、ジレンマがある程、考える楽しみが増えるのでとても良く出来たメカニクスと言えます。

反面、ドローの枚数が増え、そこから取り捨て選択する思考時間もかかるため、ゲーム時間が長くなり、ゲームのテンポが悪くなるデメリットも生まれてしまいます。

ドローのメカニクスを練り込んでみる


単純にカードドローで取り捨て選択するのでは、捻りがないので色々とアイデアを練ってみました。
ボードそのものを毎回取り捨て選択させるデザインです。
プレイヤーは、プレイボードを複数から選べます。毎手番ごとにボードは追加され常に取り捨て選択を迫られます。
選択したプレイボードにより、プレイヤーが出来る行動が変化するのでひとつのボードだけではゲームクリアは困難です。

カードをプレイボードに変えただけなのですが、プレイボード=複数のカードの効果があるという感じにすると楽しくなりそうです。
メリットとデメリットが共存するようにプレイボードのバランスを取るとうまく機能しそうです。

ローグライクをボードゲームで表現する

パソコンのゲームを遊ぶ人は知っている人も多い、ローグライクという言葉は、ボードゲームをする人には馴染みが薄いかもしれません。
ローグライクをボードゲームで再現したい!そんな事を書き連ねています。

ローグライクとは、パソコン自体が世の中に売られて間も無い頃に作られた[ローグ]というパソコンゲームがあり、完成度の高いゲームシステムと中毒性が受けました。
その高いゲーム性を真似て作られたゲームを、ローグライクという言葉で呼びます。

ローグライクの定義は色々ありますが、


  • プレイヤーがひとつ行動すると相手もひとつ行動する
  • 一度でも倒されるとすべてが水の泡
  • ランダムで遊ぶ場(ダンジョン)が形成される
  • ランダムで相手やアイテムが変わる
この4点のうち、1点でもあればローグライクと言えると思います。


ローグライクはボードゲームに向いている⁈


ローグは、ランダムに形成されるダンジョンと呼ばれる迷路に落ちているアイテムを拾ったり、ダンジョンに彷徨く敵を倒しながら地下深くに潜っていき、宝物を見つけだすゲームです。
ローグの特待であるプレイヤーがひとつ行動すると敵もひとつ行動するというシステムは、ボードゲームの手番と同じように交互に思考を重ねていくメカニクスそのものです。
特にローグでは、アクション性が全くないのでじっくり考えて次の一手を考える感触はボードゲームをプレイする感覚です。

他にも、手持ちのアイテムをうまく使い立ち回る感じは、カードゲームの手札を選んでいく感触です。

交互に思考、アイテムを駆使しての立ち回りは、ボードゲームそのものなのですが大きく異なる点に、ローグは敵の動きがコンピュータが勝手に動かしてくれるのですが、ボードゲームは人の手で色々な処理をしていかないとゲームが進まないことです。
ボードゲームで自動的に処理をするメカニクスを考えないとローグライクのボードゲームは出来そうにありません。


自動処理をボードゲームで実現するアイデアはあるのか


ローグライクボードゲームを作るには、敵の動きを自動的に処理するアイデアがないと実現が難しいのですが、完全な自動化にするとボードゲームとは言い難いものが出来てしまうと思います。

そこで、半自動化のメカニクスで、ローグライクが実現出来るのではないかと考えました。具体的には、山札カードを用意し毎手番ごとに山札からカードを引くメカニクスで、山札のカードの中に敵を行動させるカードを混ぜておきます。プレイヤーは敵を動かすカードを引いた時には、敵を行動させます。

もっと単純にプレイヤーの手番が終わったら必ず敵の手番をプレイヤーが代わりに行うメカニクスでもいいのですが、自分の手番以外の処理を毎回させられると、かなり面倒なゲームになるので遊び手に負担をかけすぎになります。


まとめとして、ローグライクの楽しさはじっくり考えた一手を駆使して立ち回って行く事なので、ボードゲームの感触だけど、相手の動きを自動的に行うメカニクスがないと、ただ面倒なだけのゲームとなってしまいます。

2016年1月4日月曜日

ボードゲームのプレイ時間

ボードゲームをプレイする適正な時間について考えてみたいと思います。

一言にボードゲームといっても、大きなボードを使うもの、カードしか使わないもの、プレイ人数も1人〜6人7人と様々です。プレイ人数が多い程、プレイ時間は長くなりがちです。また、考える要素の多いボードゲームも、それぞれの思考時間分だけプレイ時間が延びてしまいます。

一般的にみて、[トランプ]等の軽めのカードゲームは20分程度、中量級レベルのボードゲームで40〜60分。重量級で120分がプレイ時間の目安です。


軽量級のボードゲームのプレイ時間


軽量級のボードゲームは、シンプルかつスピーディに勝敗が決まるのが、メリットでありデメリットでもあります。ボードゲームをがっつり遊ぶ人は、重量級のボードゲームの合間に軽量級のボードゲームを遊ぶ感じです。
合間に遊ぶゲームなので、後に疲れが残らない程度のプレイ時間、10分くらいがベストかもしれません。20分もプレイするとがっつりボードゲームを遊んだつもりになる事もあるので、軽量級のボードゲームとしては長いと感じます。


中量級のボードゲームのプレイ時間


中量級のボードゲームは、もっともボードゲームらしいと感じるものが揃っています。
プレイ時間=満足度と捉えると、あまりに短いプレイ時間は中量級のボードゲームには適していません。
40分〜60分程度が中量級のボードゲームのプレイ時間の目安でしょうか。
1日に何十回もプレイは出来ないのですが、2〜3回なら連続プレイ出来る限界の時間が60分以内かなと思います。


重量級のボードゲームのプレイ時間


重量級は、初心者のボードゲーマーにはなかなかクリアが難しいプレイ時間です。
120分〜がプレイ時間の目安で、プレイ時間に比例してシステムも複雑になり、煩雑な処理も多くなるのでそれ以上かかることもあります。
ボードゲーム玄人の人でも、120分以上もの時間を作るのは難しいので、必然的にプレイ回数は少なくなってしまいます。


まとめ、ボードゲームのプレイ時間は、ボードゲームの内容によって変化するが、プレイ時間=ゲームの難解度と考えることも出来ると思います。
各プレイヤーの空き時間にあわせて、遊ぶボードゲームを選べるのもボードゲームの良さかもしれません。

2016年1月3日日曜日

ボードゲームの収束性とは

ボードゲームにおける収束性について考えてみます。

収束性とは、ボードゲームで遊んでいて終盤にダラダラとしたプレイになるのか、緊張感を維持したままゲームが決着するのか。収束性が悪いボードゲームは当然ダラダラとした感じになります。

ボードゲームのデザインとして収束性を悪くしてしまうと、何回もプレイする気を失くしてしまうのでよくありません。


収束性の悪いボードゲームとは


終盤にダラダラするボードゲームとは、どんな感じかというと、既にプレイヤー同士で勝敗が決まってしまった状態なのに、全員がプレイを終わるまで待たないとゲームが終了しない。
他には、プレイヤー自身にゲームを決着させる権限を与えてしまっていると収束性は悪くなります。例えば、最後のボスを倒せばゲームは終了するが、ボスと戦うタイミングはプレイヤー次第といったデザインだと、慎重なプレイヤーの場合は何時までもボスに挑戦しないので、収束性が悪くなります。

収束性が悪い=楽しくないボードゲームではありません。
なかなか終わらないという事は、そのゲームが楽しければ、プレイヤーとしては楽しい時間が長く続くので、とてもよい体験になります。


ボードゲームの収束性をよくする方法


収束性をよくする方法としては思い付くものをピックアップしてみます。どれも当たり前の事ですが、なかなか守れていないボードゲームが多いのが実情です。

  • ゲーム終了の権限をプレイヤーに持たさない
  • ゲーム終了条件を明確にする
  • 時間を忘れるくらい楽しいゲームにする

ゲーム終了の権限をプレイヤーに持たせてしまうと、ダラダラプレイに陥りやすく収束性が悪くなります。また、終了条件を明確にしておかないと、プレイヤー自身が何を目標にゲームを進めていけばいいのかを迷ってしまい、ゲームの進行が遅くなり最終的な収束もつきにくくなります。

結局のところ、時間を忘れるくらい楽しいボードゲームなら、収束性なんか気にしなくてもいいのですが。



ボードゲームにおけるリソース管理

リソース管理とは、なに?とピンとこない人も多いと思いますが、与えられた手札や駒をうまくやりくりしてプレイするのをイメージしてもらうと分かりやすいのではないでしょうか。

一昔前のテレビゲームで、ロールプレイングゲームというジャンルが流行りました。まさにリソース管理の塊の様なゲーム性で、戦略性の高さが面白さのキモだったと記憶しています。
敵を倒すことで経験値が貯まり、経験値が一定量になるとプレイヤーキャラクタがレベルアップし、より強い敵を倒せるようになったり、魔法という、より強力な攻撃方法が増えていきます。
広大な地図上を敵を倒しながら進み、途中で行き倒れにならないように体力を気にしたり、魔法を使う元となるマジックポイント(まさにリソースなのですが。)の残量を計画的に使ってゲームを進めていきます。


ロールプレイングゲームのリソース管理が廃れた理由


中、長期的な戦略性が必要となるリソース管理は、とても楽しいのですが、まさにボードゲーム的な色合いが強く、多くのプレイヤーには好まれなかったようで、リソース管理しなくても無限に近いリソースがあり、派手な戦闘を楽しむスタンスに変化していきました。

ロールプレイングゲームのリソース管理が廃れた理由は、プレイヤーがより簡単に快楽を得ることを望んだからだと思います。何だか、ボードゲームがあまり流行らない理由と共通している気がします。


ボードゲームにおけるリソース管理


ボードゲームは、トークンと呼ばれる小さな駒がリソースの元になることが多いです。
トークンの残量を気にしながら、プレイヤーが次の手をどうするか決めていき、ゲームが進行していきます。

トークンを使わないボードゲーム、例えば、カードゲームなんかも手札から、今使うべきカード、後で使う為にに温存しておくカード等を選択していくのも、広い意味でリソース管理と言えます。

リソース管理の面白さは、中、長期的な計画が練れる点だと私は考えています。
序盤はなるべくリソースを温存して、中盤にかけてリソースを増やしていく。終盤に貯めに貯めたリソースを使い勝利するなんていう感じが、ベストなリソース管理かなと。


食料の概念、フードサプライ


実際の世界では、食べ物を食べないと生きていけない様に、ボードゲームにも食料の概念を持ち込んだメカニクスが、フードサプライです。
一定の手番が進むと行動に制限がかかり、食べ物(フード)を摂らないとゲームクリアが難しい、若しくは出来ないという感じです。

非現実的なボードゲームに、現実的な要素を加えたフードサプライは、リソース管理そのもので、とても面白味を感じるメカニクスです。うまく、ゲームの雰囲気に合わせて、フードではなくガソリンにしたり、酸素ボンベなんかに代用することで様々なアイデアが思い付きます。(ガソリンはロボットや車が登場するボードゲーム、酸素ボンベは潜水艦が登場するボードゲームをイメージしてみました。)


リソース管理のまとめとして、トークン等で数値を管理し、中、長期的な計画をたてることでゲームが上手く進行していくメカニクスといったところでしょうか。

2016年1月2日土曜日

ボードゲームのジレンマについて考える

ジレンマとは、何か行動を起こす時に障害となるものが発生し、その障害に対して歯痒く感じる、悩ましく感じることを言います。

まさにボードゲームはジレンマの連続で、むしろプレイヤーはこのジレンマを楽しむ為にボードゲームを遊んでいると言い切ってもいいかもしれません。
有名なボードゲームデザイナーにクニツィアという人がいるのですが、このデザイナーの作るボードゲームはジレンマを感じるゲームが多く、敬意を表し、クニツィアジレンマなんて言葉があります。


クニツィアジレンマ


ライナー・クニツィアというドイツのボードゲームデザイナーで、せりゲームの傑作[モダンアート]や、バースト系の傑作[ポイズン]等、500以上とも言われるボードゲームを作り上げたボードゲームで成功した人物です。
このクニツィアが、作ったボードゲームにおける強烈なジレンマを、クニツィアジレンマと呼んでいます。

[ポイズン]というボードゲームは、3種類の薬品カードと毒薬カードを手札として、各プレイヤーに配り、それぞれの薬品カードが置かれた場に、
カードを置いていきます。場に重なったカードの数値が14以上になってしまうと、そのカードを引き取らなければいけません。
最終的に手札カードの数値の合計が多いプレイヤーが負けとなります。いわゆるバースト系ゲームなのですが、2つのルールがあるおかげで単純なゲーム性に強烈なジレンマが盛り込まれています。

  • 1番多く同じ薬品カードを持ったプレイヤーは、その薬品カード分は計算しない。
  • 毒薬カードはどこにでも置けるが、引き取った時はマイナス2点。
わざと13を超えるようにして、特定の薬品カードを集める作戦、その作戦を邪魔するように毒薬カードを押し付ける。
手札から、どの薬品カードから置いていくのか、どのタイミングで毒薬カードを投入するのか。
シンプルなメカニクスの中にあるジレンマがなんとも歯痒く楽しいボードゲーム(カードゲーム)です。


イライラするジレンマ


クニツィアのように、質の良いジレンマならイライラせず、歯痒さを楽しめますが、質の悪いジレンマはとてもイライラします。そもそも、イライラするジレンマはジレンマとは言えません。

例えば、ジレンマを感じながら選んだ結果がゲーム中にハッキリ分からないなんて言うのは最悪ですね。




ボードゲームのメカニクス

ボードゲームのメカニクスという言葉を知っている人は多いだろうか。

ボードゲームのメカニクスとは、ルールや説明とよく勘違いしてしまいがちだが、駒の動かし方や、手番の処理の仕方等、ボードゲームを遊ぶ上での決められた手順と私は捉えています。
その手順がシンプルである程、メカニクスは優秀で尚且つ、そのメカニクスを使ってルールが明確に出来れば最高のボードゲームデザインと言えるのではないでしょうか。

例えば、手番がきたら手持ちのカードをプレイしなければいけないというメカニクスがあるとします。メカニクスとしては、カードをプレイすることだけがメカニクスであり、ルールに何枚までしか使えない等の記載がなければ、プレイヤーはメカニクスに乗っ取り1枚でも、3枚でもプレイしてもいいのです。
プレイヤーは選択の幅が拡がり、さらにカード同士の効果をコンボとして使える等、手番がきたらカードをプレイするというメカニクスだけで、様々な遊び方、戦術が思い付きます。

優れたメカニクスは遊び方を拡げる


私が作ったボードゲームでは、将棋の盤のようなマスに沿って駒を動かすというメカニスを使っています。
駒を動かすルールは、斜めに向かっての移動を禁止しているだけで、1手番に何マスまでしか進めないというルールはないので、プレイヤーは自分の考えで何マスでも進むことが出来ます。
慎重に1マスずつ進んだり、一気に何マスも進んだり、とても自由度が高くなっています。

プレイヤーに沢山の選択肢を与え、そこから最適な方法を模索していくのは、ボードゲームならではの楽しみかもしれません。テレビゲームの様に反射神経に頼らず、思考だけで選択していけるのも魅力ですね。


反射神経が必要なメカニクスはボードゲームではない?!


ボードゲームの魅力のひとつに、反射神経が必要がない点を挙げましたが、反射神経が必要となるメカニクスもあります。
例えば、場に置かれたカードや駒を同時にプレイヤー同士で取り合うというメカニクスは明らかに反射神経だけが必要となります。
アクション性の高いメカニクスは、思考一辺倒のボードゲームのアクセントにはなりますが、逆にサイコロを使いランダム性が高くなってしまい、ゲームが飽きてしまいやすくなるのと同じことが起こってしまうと考えています。

私は、ボードゲームにリピート性を求めています。何回も遊びたくなる要素に、反射神経はあまり相応しくないと考えます。
将棋や囲碁が、早い人順にどんどん駒を動かせるメカニクスなら、根強い人気を得て遊び続けられなかったのではないでしょうか。あくまで思考性を優先した結果が年配の方を中心とした幅広い層に浸透したと思います。


メカニクスでボードゲームの面白さが決まる⁈


メカニクスは、ルールやシステムとは違うという事は何となく理解して頂けたかなと思います。メカニクスの完成度=ボードゲームの完成度につながると私は考えています。

[オセロ]のメカニクスは、駒は必ず枠内に置かなければいけないということで、ルールとして、必ず駒同士を隣り合わせに置かなければならないというのがあります。
枠内に置くというメカニクスは視覚的に分かりやすく、あまりボードゲームをプレイしない人でも直感的に分かる優れたものです。
直感的に分かり易いことは、そのボードゲームの間口を広げるためにとても大事なことです。ルールはどうしても、そのボードゲームだけの押し付けがましいものに成りがちですが、メカニクスを押し付けがましいものにしてしまうと、誰も遊びたがらないのではないでしょうか。


まとめると、メカニクスとはボードゲームを遊ぶ上での決められた手順で、ルールや説明とは違う。優れたメカニクスは、プレイの幅を拡げる。という感じです。